制作事例配信システムのインターフェース設計とディレクション
特定の入場が制限された場所に設置される大型マルチサイネージの設計になります。表示される情報自体はすでに階層化されていたので、あとは粛々と導線設計を行なうだけでしたが、設計段階においてまだ存在しない大型サイネージの文字サイズやボタンの大きさを床上特定の高さに設置予定の実寸表示を想定してインターフェースの設計をする必要がありました。
実際に試してみたのはUNITYで実寸の設置予定の空間壁面をポリゴンで作成し、そこに実寸サイズのサイネージを必要枚数並べて、事前に用意した複数パターンのボタンやテキストを画像としてははめ込みました。その環境をHTC VIVEで実際に覗いてみて実際のボタンのサイズや表示されるテキストサイズなどの選定を行ないました。特に床を1メートル四方で作成して何メートル離れた際にテキストなどがどの程度の視認性が保てるかなどの検証を経てインターフェース設計にフィードバックしました。
また、要素の表示位置に関しては日本人の平均身長から割り出して暫定のタップ可能領域を洗い出し、その範囲にボタン要素を収めるように設計しました。結果そこまでの誤差なく9割がた想定通りの結果を得ました。UNITY×VIVEはエンタメ寄りに捉えられがちですが、まさに見えない現実を仮想で検証するとても有意義な利用方法だったと感じています。